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ワインの基礎知識

ワイン (wine) は、時に葡萄酒(ぶどうしゅ)とも呼ばれ、主としてブドウの果汁を発酵させたアルコール飲料である。通常、単に「ワイン」と呼ばれた場合には、他の果汁を主原料とするものは含まない。 日本の酒税法では、「果実酒」に分類されている。

ワインは最も多くの地域に広がっている酒の一つであり、ヨーロッパではキリスト教に於いてイエス・キリストの血の象徴としてワインが挙げられたこともあり、日常的に水の代わりとして飲まれることも多く、子供のうちから飲むこともけして珍しくは無い。

ワインの主成分は、水、エタノール、各種の有機酸、糖、グリセリン、アミノ酸、核酸、タンニン、炭酸ガスなどである。各種の有機酸の中では、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、乳酸、酢酸、コハク酸の6つがワインの風味に関して最も重要な要素と考えられている。また、貴腐ワインには、グルコン酸が多く含まれている。

ワインは主に以下の三者に分かれる。

白ワイン
主に無色に近い色調から(時に緑がかった)黄色みを帯びたワインを、白ワイン と呼ぶ。白ブドウなど主に色の薄い果皮のブドウを原料とし、発酵には果汁のみを使用する。酸味の強い物は、一般的に魚料理に合うとされる。
赤ワイン
透き通った赤や、濃い紫、あるいは赤褐色のワインを赤ワインと呼ぶ。一般に白ワインよりもタンニンを多く含み、渋みがある。主として黒ブドウや赤ブドウを原料とし、果実を丸ごとアルコール発酵させる。この発酵の過程で、果皮に含まれる色素やタンニンが抽出される。マロラクティック発酵により減酸が行われることも多い。濃厚な風味のものは一般的に肉料理に合うとされる。基本的に冷やすと苦味が増すとのことで冷やさないのが原則である。
ロゼワイン
ロゼ(rose)とは、フランス語で「薔薇色」を意味し、時にピンク・ワインとも呼ばれる赤みを帯びた淡い色調のワインを指す。製法には、果皮の色の薄いブドウを赤ワインのように醸造する方法や、赤ワインと同じブドウを白ワインのように醸造する方法、赤と白の双方のブドウによる混醸などがあり、味わいも様々である。
それに加えてスパークリングなどの特殊な製法のものがある(特殊な製法のワインで後述)。構成する味覚は白ワインでは酸味・甘味であり、赤ではそれに渋味が加わる。それに加え、香りが重要な要素であり、このバランスが取れているものが一般的に良いものとされる。

ワインは瓶に詰められた後でも変化を続けており、熟成が進んでいる。作られて間もないワイン(若いワインと表現する)はブドウの生の味が強く、渋すぎたり、酸味がきつすぎるということもあるが、熟成が進むと角が取れてまろやかになる。それに加え、年数が経てば当然総数が減るので希少価値が上がり、値段の方も高くなる傾向にある。ボルドー等の一部のワインでは50年以上も熟成に耐えるものもあるが、これはあくまで例外であり、多くは1年から10年ほど、長いものでも20年〜30年、普通にスーパーなどに売られているワインではそのようなことは考える必要はなく、早く飲まないと劣化してしまう(長い熟成に耐えるものを長熟、逆に早く飲むものは早飲みという)。ただし熟成したワインが必ず美味しいというわけではなく、あくまで個人の好みに拠る。

ワインは変化を受けやすい酒であり、保存の際には光・振動・温度・湿度などに気を使う必要がある。保存には「暗く」「振動がなく」「常に12〜14℃くらいの温度で」「適度な湿度がある」環境に「寝かせて」保存するのが良いとされる。この条件を一番容易に満たすのは地下であり、フランスなどでは一般家庭でもワイン保存用の地下室が存在することがある。日本では困難であるが、専用のワインセラーがあれば問題は無い。しかし無い場合は押入れや冷蔵庫に保存することになるが、押入れは夏場に非常な高温になり、また匂いが移ってしまうのでよくない。また冷蔵庫は「乾燥し」「振動が多く」「冷えすぎ」「食品の匂いが移る」ので良くないとされているが、「1・2年ならセラー保存とあまり変わらない」という実験結果もある。特に「振動」については、海外製ワインセラーよりも最近の国産冷蔵庫のほうが静かで少ないという声もある。 一般家庭では長期保存、特に夏を越しての保存は考えないほうが良い。ただしこれらの保存に関する要素は長期保存する場合の話であり、すぐに飲んでしまうならば直射日光や高温(25℃以上)などにさらさない限りはあまり気にする必要は無い。

また光や温度以上にワインを変化させてしまうのは空気である。そのため一旦コルクを抜いてしまったワインは4、5日の間に飲まないと劣化してしまう。どうしても余ってしまった場合はハーフボトルに移してラップなどで空気と遮断しておけば一週間程度は持つ。また赤ワインでは抜栓後すぐでは味や香りが十分に発揮されず、一定時間置いておくことが推奨される場合もある。

ワインの歴史
ワインは最も歴史の古い酒とされ、紀元前6000年頃にメソポタミアのシュメール人により初めてワインが作られたといわれる。紀元前5000年頃にはビールも作るようになり、紀元前3000年頃に古代エジプトに双方が伝わったとされる。ビールの醸造の方が比較的簡単であったため、これらメソポタミアやエジプトでは、ビールを日常消費用、ワインを高級品として飲み分けていたとされる。その後、フェニキア人によりギリシャへも伝わる。この頃は水割りにして飲まれていた。現代ギリシャ語でワインをο?νο?(「エノロジー(oenology、ワイン醸造学)」の語源)ではなく普通κρασ?、混合と呼ぶのはこの水割りの習慣の名残である。

そこから地中海沿岸に伝えられ、イタリアローマへと伝わり、ローマ帝国の拡大と共にフランスなどの内陸部にも伝わっていった。ワイン製造の技術が格段の進歩を遂げたのはローマ時代に於てとされ、この時代に現在の製法の基礎が確立した。

ヨーロッパの各地には、キリスト教と共に広まり、キリスト教会の僧院でブドウの栽培と共にワインの醸造が行われた。今でも良質のワインを作る僧院が多くある。キリスト(イエス)は、ワインを指して自分の血と称したとされ、今日でもキリスト教の儀式に赤ワインは欠かせないものである。ただし教会によっては、アルコール依存症を治療している信者や未成年信者に配慮し、ぶどうジュースあるいは煮沸してアルコールを飛ばしたワインが用いられる。

イスラム教においては、飲酒が教義により禁止されているため、発祥地である現在の中東諸国では、ワインの生産は、世俗主義国家であるトルコ、比較的リベラルなイスラム教徒やキリスト教徒が住むレバノン・ヨルダン・パレスチナ・エジプト等に限られる。

特殊な製法のワイン

発泡ワイン
フランス、シャンパーニュ地方のシャンパン、スペインのカバ、ドイツのゼクト、イタリアのスプマンテ等の発泡性のワイン。詳細は発泡ワイン、シャンパンの項へ。


貴腐ワイン
貴腐ワインは、ボトリティス・シネレアという貴腐菌がつくことで葡萄の表面に無数の穴が開き、そこから余分な水分が蒸発し、糖度があがった葡萄をつかうので一般に甘口となる。そのため食後酒・デザートワインとして珍重される。フランスのソーテルヌやハンガリーのトカイがとくに有名であり、オーストリアの「ノイジードラーゼー」やドイツの「ベーレンアウスレーゼ」(Beerenauslese,BA) や「トロッケンベーレンアウスレーゼ」(Trockenbeerenauslese,TBA) も貴腐ワインとなる。主記事:貴腐


酒精強化ワイン
酒精強化ワイン (fortified wine) は、途中でブランデーなどブドウを原料としたアルコールを添加して発酵を止めたもので、糖分の多く残ったワインができあがる。スペインのシェリー、ポルトガルのポートワイン・マデイラが代表的で、これらは三大酒精強化ワインと呼ばれることもある。酒税法では甘味果実酒にあたる。


アイスワイン
アイスワインは、天然状態で凍ったブドウから生産されるワインである。水分は凍るが糖やその他の固体成分は凍らないため、濃縮された非常に甘いワインとなる。天然に濃縮された果汁を発酵させる点は貴腐ワインと同じだが、アイスワインはボトリティス・シネレアの影響は受けていないため貴腐香は持たない。

アイスワインの誕生はドイツのフランコニア地方であった。ブドウ畑が予想していない寒波におそわれてしまいブドウが凍ってしまった。諦めきれなかった農民たちは、凍ってしまったブドウでワインを造ったところ、とても糖度が高く美味しいワインとなっていた。この偶然からアイスワインが作られるようになった。当時は非常に貴重で高価だったため貴族の飲み物であった。

アイスワインとして最も有名なものはドイツのアイスヴァイン(Eiswein)であるが、カナダやオーストリアでも造られている。世界最大のアイスワイン生産国は安定した寒さが得られるカナダであり、本家ドイツを上回る高い評価を受けている。また、ナイアガラ地方にはアイスワインの生産で世界最大のワイナリーが存在する。日本ではアイスワインを定義する法律がないためにフルーツワインをアイスワインと称して販売しても違法ではないが、カナダ、ドイツ、オーストリアにおいてはアイスワインと名乗るためには、原料、収穫方法、温度などの厳格な基準を満たす必要がある。


にごりワイン
にごりワインは、発酵途中の「もろみ(甘さが残った)」を、濾過をしない状態で瓶詰めされたもので、瓶中に残る果実繊維や酵母、酒石酸などによりアルコール感を低減させワインの苦手な方も美味しく楽しめる味わいが特徴である。特に秋の新酒の時期に楽しまれているが、最近では「葡萄」に限らず「梅」「ブルーベリー」等フルーツ原料のものも増えている。


氷結ワイン
氷結ワインは、冷蔵庫を用いて人工的にブドウを凍らせ、アイスワインと同様に水分を除いて濃縮された果汁を醸造するワインである。非常に甘い濃厚なワインとなる。


麦わらワイン(干しぶどうワイン)
麦わらワイン(straw wine)または干しぶどうワイン(raisin wine)とは、収穫後のブドウを筵や藁の上で乾燥させたものから作られるワインのことを指す。貴腐ワインやアイスワインと同様に濃厚な甘口ワインとなるが、特徴的な干しぶどうの風味を持つ。

麦わらワインはフランスでは「ヴァン・ド・パイユ」(vin de paille)、イタリアでは「パシート」(passito)、オーストリアでは「シュトローヴァイン」(Strohwein)などと呼ばれている。かつてはドイツでも作られていたが、現在は法律により生産が禁じられている。


フレーバードワイン
フレーバード・ワイン (flavored wine) とは、普通のワインにブドウ以外の果実、果汁、香草、薬草などを加え、香りを付けたものである。カクテルのマティーニの材料としても使用される ヴェルモット (Vermouth) や サングリア などが知られる。




世界のワイン生産国

ヨーロッパ

イタリア
イタリアはフランスと並ぶ最大のワイン生産国であり、生産量・海外輸出量でフランスと毎年一位を争っている。ピエモンテ、ヴェネト、トスカーナなど北部の諸州のものが特に知られる。

イタリアワイン参照

 

ポルトガル
ポルトガルでは、北部のダン地方、ヴィニョ・ヴェルデ地方及びアルト・ドウロ地方が有名な産地である。


オーストリア
オーストリアがドイツ語圏である事から、そのワインもドイツに似た甘味のある物が主体と考えられがちであるが、実際には貴腐ワインやアイスワインといったごく一部を除き、殆どが辛口である。ヴァッハオ、クレムスタール、カンプタールを擁するニーダーエスタライヒ(Niederosterreich)やノイジードラーゼー周辺とその南部のブルゲンラント(Burgenland)、更に南のシュタイアーマルク(Steiermark)といった地方が比較的有名である。1985年に発覚した「ジエチレングリコール混入事件」を機に、輸出市場は一度壊滅的打撃を受けたが、以来世界一とも評される厳密な規制が設けられたため、品質が急激に向上した。日本への輸出もここ数年大きく拡大している。栽培面積の3分の1を占めるグリューナー・フェルトリナー種で名高いが、質的にはリースリングも重要。また、最近では赤ワインの醸造水準の向上も目覚ましい。


ハンガリー
ハンガリーはブルゲンラント、ショプロン、ヴィッラーニなど有名な産地を抱えて有名で、中でもトカイのトカイワインは世界三大貴腐ワインの一つに数えられ、世界的に有名である。


アルゼンチン
上質なワインのほとんどが、メンドサ州の高地で生産される。

カナダ
カナダでは主にオンタリオ州のナイアガラ地方とブリティッシュコロンビア州のオカナガン地方やビクトリア周辺でワインが生産されている。品質管理のためにフランスのAOCやイタリアのDOCGを模して、ワイン卸商品質同盟(VQA)が導入されている。アイスワイン最大の生産国である。


その他

南アフリカ
南アフリカ共和国では、新世界としては比較的古く17世紀の半ばからワインの生産が行われてきた。長く続いたアパルトヘイトの影響もあり、この国のワインが国外に出ることは少なかったが、この差別制度が撤廃されて以降、徐々にその名が知られつつある。気候の関係から、アフリカ大陸の最南端、喜望峰周辺で葡萄の栽培が行われている。


オーストラリア
オーストラリア は、世界でも有数のワイン生産国であり、その多くを海外へ輸出している。ブドウ畑は多くが比較的冷涼な大陸南部の沿岸に位置し、降水量が少ないことから灌漑(かんがい) が普及している。南オーストラリア州でオーストラリア全体の半分が生産される他、ヴィクトリア州、ニュー・サウス・ウェールズ州、西オーストラリア州やタスマニア州もワインの重要な産地を多数有する。著名な産地としては、南オーストラリア州にあるオーストラリア最大の産地リヴァーランド(Riverland)、他にバロッサ・ヴァレー(Barossa Valley)、クナワ(Coonawarra)、ヴィクトリア州のヤラ・バレー(Yarra Valley)が挙げられる。最も代表的なブドウの品種はシラーズ。


その他のワイン生産国
ルーマニア、旧ユーゴスラビア諸国、ブルガリア、ギリシア、グルジア、モロッコ、アルジェリア、チュニジア、エジプト、トルコ、ヨルダン、イスラエル、パレスチナ地域、レバノン、キプロス、ニュージーランド、中国


日本のワイン
日本では、縄文時代中期には「葡萄果汁を発酵させた飲料」が造られ飲用されていたとされるが、これはいつしか廃れ、日本におけるワイン生産は、明治時代に始まったばかりである。その後フィロキセラによる荒廃によりアメリカ系のブドウ栽培が中心となるが、1990年代に入り、ワイナリーが垣根式の栽培法でヨーロッパ系のブドウ栽培を展開し始めた。ブドウ栽培はまだまだ発展途上と言え、現時点のワインの製造は輸入された果汁やバルクワインの比率も高いが、一方でいくつかの生産者からは、近年では国内で栽培されたブドウにより優秀なワインも生産され始めており、海外のワイン品評会での受賞例もある。また、日本独特の消費者感覚から無添加・無農薬ワインも生産される。

山梨では太平洋戦争中、ワイン製造の際に取れる酒石酸が兵器の部品になるとしてワインが大増産されたことがあった。 また、今ではほとんど作られていないが、愛知県でも多くのワインが生産されていた。

当初はワインの酸味や渋味が全く受け入れられず、長らく蜂蜜など糖分を加えてこれらを緩和させた甘口ワインが主流であった。この傾向は1970年代末頃まで続くが、近年ようやく本格的なワインが受け入れられ、日本での高品質なワイン生産が始まる下地となった。


白ワイン
主な生産者
十勝ワイン(北海道中川郡池田町)
ふらのワイン(北海道富良野市)
勝沼ワイン(山梨県甲州市)
信州ワイン(長野県塩尻市)
河内ワイン(大阪府柏原市)
天童ワイン(山形県天童市)
岩の原ワイン(新潟県上越市)
綾ワイン(宮崎県綾町)
都農ワイン(宮崎県都農町)
ヒトミワイン(滋賀県東近江市)